ThoughtSpotのシステム構成とライセンスモデルを理解する(2021年 夏版)
ビジネスインテリジェンス分析検索ソフトウェアであるThoughtSpotは、システム構成やライセンスモデルにいくつかの選択肢が提供されています。本エントリではその内容を解説しますが、具体的なライセンス価格の数字については非公開となっております。お手数ではありますが、下記ThoughtSpot Pricingページ内の[価格のお問い合わせ]ボタンからフォームを起動し、ThoughtSpot社へお問い合わせ頂くようお願い致します。
ThoughtSpot Pricingページ:https://www.thoughtspot.com/jp/pricing
ではそれぞれの要素を解説します。
1.システム構成
システム構成とは、ThoughtSpotサーバの機能や稼働場所を決定する要素です。システム構成には"ThoughtSpot Enterprise"と"ThoughtSpot Everywhere"があります。
1-1. ThoughtSpot Enterprise
ThoughtSpot Enterpriseは、ThoughtSpotを動作させる機能が一通り提供されるシステム構成です。最低限の構成からスタートしたい場合は、まずこのThoughtSpot Enterpriseを選択します。
ThoughtSpot Enterpriseが提供する機能の詳細は、以下Pricingのページをご参照ください。
ThoughtSpot Pricingページ:https://www.thoughtspot.com/jp/pricing
ThoughtSpot Enterpriseでは、更にThoughtSpotのエンジンを稼働させる場所によって、「クラウド版」と「ソフトウェア提供版」が選択できます。
1-1-1. クラウド版(ThoughtSpot Cloud)
クラウド版(ThoughtSpot Cloud)は、ThoughtSpot社が管理するクラウド基盤上のThoughtSpotをオンラインで利用する形式です。2021年7月現在、ThoughtSpot Cloudは米国東西、シドニー、アイルランド、フランクフルト、シンガポールで利用できます。残念ながら日本では稼働していません。
サービス紹介ページ:https://www.thoughtspot.com/jp/cloud
システム構成を下に示します。
ThoughtSpotを利用する際には、クライアントはインターネット接続可能なブラウザがあればよいのですが、分析用のデータを蓄積管理するデータウェアハウス(DWH)を別に用意する必要があります。DWHは2021年7月現在、Databricks、Snowflake、Amazon Redshift、Azure Synapse、Google BigQueryなどに対応しています。もちろんDWHとThoughtSpotはネットワーク通信が可能であることが条件となります。詳細は以下ThoughtSpot Cloudのドキュメントを参照ください。
ドキュメント:https://cloud-docs.thoughtspot.com/
1-1-2. ソフトウェア提供版(ThoughtSpot Software)
ソフトウェア提供版(ThoughtSpot Software)は、ThoughtSpot社が提供するクラウドや仮想マシンのOSイメージを利用して、自社で管理する環境内にThoughtSpotサーバを立てて運用する形式です。2021年7月現在、クラウドサービス(AWS、Azure、Google Cloud)、VMwareなどの環境で動作するイメージが提供されています。
ThoughtSpotサーバ以外の要素については、一部クラウド版のみで提供されている機能もありますが、基本的にクラウド版と変わりません。クライアントとしてブラウザ、また分析用のDWHを別途準備する必要があります。
ソフトウェア提供版のドキュメントはクラウド版のドキュメントと異なります。以下をご参照ください。
ドキュメント:https://docs.thoughtspot.com/
1-2. ThoughtSpot Everywhere
上記ThoughtSpot Enterpriseに加えて、API連携機能や既存Webシステムへの埋め込み機能などが提供できる有償オプションを追加した構成がThoughtSpot Everywhereです。ThoughtSpotの機能をグループ企業に展開したい、外販したいなどのシチュエーションで活用できるとの事です。
2.ライセンスモデル
ライセンスモデルとは、ThoughtSpot社への利用料の支払い方法を表しています。ThoughtSpotのライセンスモデルは2通りあります。
2-1. Capacity Model(容量モデル)
Capacity Modelは、ThoughtSpotが使用するDWHに格納されたデータの総数(行単位でカウント)と、ThoughtSpotを利用するユーザ数の2つの要素から料金を決定し、年単位で支払います。一定のデータの総数以上の場合は、ユーザー数無制限での提供となっており、多数のユーザが⻑時間利用する場合に適しています。
2-2. Consumption Model(消費量モデル)
Consumption Modelは、ThoughtSpotサーバの利用権利を時間単位であらかじめ購入しておき、それを各ユーザが消化していくというライセンスモデルです。こちらはデータ量やユーザ数に制限はありません。ユーザ少人数の場合、データ量が多い場合に適しています。
詳細は下記クラウド版のドキュメントを参照ください。
Consumption-based pricing:https://cloud-docs.thoughtspot.com/admin/ts-cloud/consumption-pricing.html
システム構成、ライセンスモデルの組み合わせ
ここまでの内容を踏まえて、選択可能なシステム構成とライセンスモデルの組み合わせは以下8通りとなります。
システム構成 | ライセンスモデル |
---|---|
ThoughtSpot Enterprise クラウド版 | Consumption Model |
ThoughtSpot Enterprise クラウド版 | Capacity Model |
ThoughtSpot Enterprise ソフトウェア提供版 | Consumption Model |
ThoughtSpot Enterprise ソフトウェア提供版 | Capacity Model |
ThoughtSpot Everywhere クラウド版 | Consumption Model |
ThoughtSpot Everywhere クラウド版 | Capacity Model |
ThoughtSpot Everywhere ソフトウェア提供版 | Consumption Model |
ThoughtSpot Everywhere ソフトウェア提供版 | Capacity Model |
繰り返しになりますが、具体的なライセンス価格の数字については、下記ThoughtSpot Pricingページ内の[価格のお問い合わせ]ボタンからフォームを起動し、ThoughtSpot社へお問い合わせ頂くようお願い致します。
ThoughtSpot Pricingページ:https://www.thoughtspot.com/jp/pricing
以上、ThoughtSpot導入の参考になれば幸いです。それでは、また。